第6話前編「蛍の郷の天然水スパークリングと強炭酸」
登場人物
株式会社 友桝飲料 代表
友田諭(文中:友)
株式会社 友桝飲料 商品開発部
伊藤光俊(文中:伊)
株式会社 友桝飲料 二代目
友田軍平
炭酸飲料には、どんなイメージがありますか?こどもや若者のジュース?栄養ドリンク?
最近では、割り材として考えられていた「無糖炭酸水」をお水代わりに飲んだり、
仕事の合間にコーヒーではなく「強炭酸水」を飲んだり、暮らしにより近い存在となってきました。
さらには健康や美容、お料理やお掃除まで!?炭酸飲料のある風景は変わりつつあります。
「炭酸」をヒーローにするために。
そもそも炭酸の歴史は、ローマ時代にまでさかのぼり、
健康増進のために天然に湧き出る鉱泉や温泉を飲んだのが起源とされています。
現代では炭酸水による健康効果や美容効果に注目が集まり、多くのメディアに取り上げられるようになりました。
しかし、日本でも最初からそうだったかというと、どうやら多くの誤解があったようです。
今回は、友桝飲料代表の友田社長と商品開発部の伊藤さんにお話を伺いました。
- 社長がお子さんだった頃、炭酸水はどんな存在でしたか?
-
友田社長(以下、友)
そうですね、子どもたちの間では炭酸飲料は人気でしたよ。ただ、大人がどうかというと…(苦笑)日本では以前、誤った情報が蔓延している時代がありまして。学校で夏休みに入る時に注意事項が書かれたプリントが配られたんですが、そこに「炭酸飲料は飲まないように」と書かれていたんですね。うちは代々、炭酸飲料を製造販売してきましたから、それを見た祖父(二代目・友田軍平)が怒ってですね。学校に猛抗議したんですよ(笑)
- どんなものでも食べ過ぎや飲み過ぎはいけませんが、炭酸はダメというのは極端ですね。
-
友:
まぁ、当時は体に良くないとか、糖分の過剰摂取につながるとか、なぜだか炭酸飲料はよく悪者にされていたような気がします。祖父も情熱を注いできた商売ですから、それは黙ってはいられなかったんだと思います。学校も謝罪してくれたみたいですけどね。ただ社会的にそういう風潮が強かったのは確かです。
- 偏見を払拭するのは容易ではなかったと思いますが。
-
友:
はい、祖父も父も戦ってきたんだと思いますよ。実は20年くらい経って自分が跡を継いでから全国の清涼飲料の会社が加盟する業界団体の専務理事にご挨拶に行ったんです。炭酸飲料の業界では生き字引と言われるような方です。その時に「おたくんとこのじいさんはー(笑)」と言って当時、祖父とやりとりしていた多くの書面を見せて頂いたことがありました。世の中の炭酸への認識を変えたいという強い想いを感じました。
- 大きな炭酸愛を感じますね、それは当時の社長ご自身も感じていたことですか?
-
友:
もちろん、炭酸工場を見て炭酸飲料を飲んで育ってきましたからね。当時の認識の違いには、子供心に忸怩たる想いはあって。私もいつか炭酸業界に日の目を浴びせたいと思っていました。それが私の原型です。何事でも事をなすには原型となる何かが必要です。炭酸飲料の美味しさ、楽しさ、健やかさを伝えたい。全ての根っこにそれがあって、こどもびいるも、スワンサイダーも、生まれたんです。
広がっていく、炭酸パワーの可能性。
熱い情熱と地道な広報活動、そして時代の変化が味方して、
最近では、無糖炭酸による美容や健康の効果がしきりに言われるようになりました。
炭酸飲料の生産量は業界全体でも右肩上がりになっていると言われています。
そもそも、炭酸が体に良いのは、なぜでしょうか。他にどんな活用法があるのでしょうか。
商品開発部の伊藤さんにお話を伺いました。
- 友桝飲料が発信する炭酸生活総合研究所の「炭酸生活※」で、炭酸の色んな魅力を知ることができますね。美容、健康、そして掃除まで!?炭酸のパワーはまだまだ未知数で、知られていないことが多いなと感じました。
炭酸生活
国内炭酸研究の第一人者である前田眞治教授の監修のもと、炭酸が有効利用され、人々の健康で豊かな生活のサポートにつながることを「炭酸生活」の究極の目的として運用されています。
- なぜ、炭酸が美容や健康にいいのでしょうか。
-
伊藤さん(以下、伊)
炭酸水を飲むと内臓が刺激を受け、血管が広がるので血流が良くなります。そこから冷え性やお肌に良いと言われるようになりました。胃と同時に腸の運動を活発にさせるので便秘解消に繋がるという発表もありますね。
- なるほど。炭酸の専門家であるスタッフの皆さんが、一体どんな炭酸生活を送っているのか、気になります。実際に炭酸をどのように活用していますか。
-
伊:
そうですね、自分はいつもお水を飲むよりは、無糖炭酸水を飲むようにしています。もう、それが習慣になっているというか。他にも、料理や掃除に活用する人がいたり、いろいろな活用法があるんですよ。
「無糖炭酸水」「強炭酸」の火付け役は、ハイボール!?
様々な効果が期待されるようになった「無糖炭酸水」。
そして、今、新たに「強炭酸」も注目を集めています。
町のスーパーやコンビニにも、無糖炭酸水と強炭酸を見かけることが多くなってきました。
その人気の火付け役となったのが、ハイボールブームです。その切っても切れない関係とは…
- 無糖炭酸水がここまで支持されるようになった背景には何があると思いますか。
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友:
あくまでも私個人の見解ですが、昔は飲み物を買うというとジュースや缶コーヒーなどで、お茶やお水を買う人はいませんでした。しかし、健康志向が高まり、お茶やお水を買う習慣が定着してきたんですよ。さらにそこに訪れたのが、ハイボールブームです。そこで、割り材として無糖炭酸水の需要が高まったんですね。その流れで自然と無糖炭酸水だけを飲む人が現れたのではないかと思います。
- 面白い流れですね。海外のお水も飲まれるようになりましたし、海外では炭酸水をお水として出すレストランも多いですよね。
-
友:
そうそう。だから、抵抗なく飲む人が現れたんだと思います。そういった様々な要因が重なって、日本でも無糖炭酸水が飲まれるようになったのではないか、と。
- 無糖炭酸水というだけではなく、強炭酸が好まれるようになったのは?
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伊:
ハイボールに使う炭酸水は、ウィスキーと混ぜて使うため炭酸が強くて持続する方が好まれます。だから強炭酸が好まれるようになったんです。弊社でも最初は割り材として販売していました。しかしまだその頃は、強炭酸という言葉すらなかったんです。たまたま「トモマスは炭酸が強い」とネットや口コミで広がっていったんですよ。
- たまたま…だったんですか?
-
友:
はい(笑)昔から「トモマスの炭酸は強い」とよく言われていました。炭酸水の醍醐味は、やっぱり爽快感ですから。炭酸は強めの方がいいだろうと創業からそこは大切にしていたんです。そもそも炭酸の強さはある程度上限は決まってはいますが、実のところ各メーカーで規格はまちまちなんですよ。もちろん、そんな中でうちは上限すれすれの規格で炭酸水を作っていましたから。たまたま時代のニーズにあっていったんですよね。
こうしてスポットライトを浴び始めた、無糖炭酸と強炭酸。
2010年から2016年の6年間で炭酸水の生産量が約3倍にも増えていきました。
めでたし、めでたし…と終わるわけではありません。
さらにトモマスだからこそできる、無糖炭酸水は何かー追求は続きます。
トモマス社員の炭酸生活
炭酸をどのように活かしているのか、
アンケートの一部をご紹介します。
※アンケートから一部抜粋。あくまでも個人の意見です。
炭酸活用の感想には個人差があります。